言わずと知れた英国靴の名作である、

Church's の SHANNON。


「ブランドの歴史は大変古く、時代をさかのぼること145年、イギリスはノーサンプトンの小さな工房でその歴史は産声を上げた...」

なんていうブランドヒストリーやモデルのディテールなんかの薀蓄は、あちこちで腐るほど語られているし、自分よりも詳しい人なんかうんといる。正直、聞き飽きた感すらある...。


僕のブログでは、そんな薀蓄を語る気はさらさらない。もしするとすれば、僕だけがその薀蓄を知っている時だけ。それ以外は、ただただ”僕の話”について書きます。

ほんとうに、ほんとうに、ただの”僕の話”。


でも、こうしてブログに書いている以上、読者は想定しているわけだし、何かしら共有できるものがあると嬉しいです。



では、話の続きを。


Church's の SHANNON


初めて買った高級革靴ということもあり、自分のワードローブの中でも、特に、思い入れのあるモノだ。10万近くもする靴を買うなんて、「正気か自分?」と何度も言い聞かせたし、あまりの緊張からかショップの前を右往左往したことは、後にも先にもこの時だけである。


靴を買いに行くために、「どんな服を着ていくべきか...」なんて頭を抱えた経験も、今となっては物凄く良かったことだと思っている。


革靴なんて数え切れないほど持っていますよとでも言わんばかりに、すかした様子で店内に入ったが、革靴をちゃんと履いたことすらないもんだから、当然サイズもまともに要求することはできず、その後の記憶は残っていない。

憶えていたことと言えば、担当してくれたお姉さんがとてもステキな方で、再びショップを訪れた時にはすでに退職しており、記念すべきSHANNON購入の想い出がすべて儚くも消えてしまったかのようなショックを受けたこと。


”どこで買ったか、誰から買ったか”というのは、僕にとってすごく大切なことで、できれば同じショップ、同じスタッフから長く買い物をしたいと思っている。(このことについては、また別の機会に書きたいと思います。)


購入当初のエピソードはほどほどにして。

僕が今日、何よりも申し上げたいことは、SHANNONを手に入れたことにより、今までに微塵も無かった感覚が芽生えたこと。


”この靴履いて、どこ行く?” 


え...? どういうこと?


と、思った方もいるかもしれませんが、



”この靴履いて、どこ行く?”



これ、僕のファッション(ファッションよりもスタイルという言葉のほうが好き)、僕のスタイルの根本にある考え方なんです。


靴にかぎらず、新しく服を買う時の基準として何よりも大切にしていることが、その靴や服を装って、”どこに行く”のかというイメージができるかできないか。むしろ、それ以外はさほど重要ではないのかもしれない。


靴や服を眺めながら、またはショップのスタッフさんと話ながら、”この靴履いて、どこ行く?”を考えることがこの上ない楽しみなのである。


たとえば、

憧れのショップに買い物へ行くときに履く靴

たとえば、

何の予定もない休日、本を片手にコーヒを飲みに行くために羽織るコート


アパレル業界の現状を見渡してみれば、数えきれないほどの商品が流通しているし、商品の価格=モノの価値という見方はできない。服への関わりかた、とりわけ、ファッショについて言えば、その考え方に正解なんて有るはずがない。と思っている。

そんな時世だからこそ、ささやかながら、ファッションやスタイルを楽しむ者として、自分なりに、モノへの向き合い方の矜持はもっていたい。


皺一つ刻まれてない、ピカピカのSHANNONを抱えながら、次の行先を考えていた。今もその気持ちは変らない。


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