3年前、本当?と目を丸くきらきらして聞いた
彼がこの街に来る方法を調べていて、
行こうかな
そう言った
本当?と嬉しくて、嬉しくてたまらない顔でそう聞いた
来ようと思ってくれたことが嬉しくてたまらなかった
幸福としか言いようがなかった
実際来てくれるより、この瞬間が一番幸福だと思うほど嬉しかった
叶わずに三年経った
三年経って、それが叶った
もう叶わないかなと思いながら生きてきた
正確には、叶ったとしてもう私が交わることはないかなと思って生きてきた
でも叶って、この街に彼がいた
三年前彼を切り離してこの街を一人で歩くとき、
いるはずもないのに背の高い人を見かけると、
同じ髪の長さの人を見かけると、ころんとした形の車を見かけると、その度に心臓の核みたいたところがどくんとした
そういう人を見かける度
いるはずないのに、と思って余計に胸は痛んだ
でも、そうやっていないなずの彼を探した街に彼がいた
あのとき、夢のようだと思ったことが現実になった
私の街に来てくれてありがとう、と心から思った
いつも私が行くごはん屋さんに行こう、と言うと
なんか良いねそういうのと笑ってくれて
少し、心がるんとした
るんとしたまま席に通されるとL字の席で、
彼はそれにも良いねと言っていた
よく飲んで、私も飲んで、
そういえば外でこんなふうなのは初めてだと思った
たくさん話した
彼と、こんなふうにごはんを食べながら話ができるなんて
誰にも言ったらだめ、という話をされる度
どうしてその誰にもの中から選んでくれるの、
選んでくれたら絶対私だけの話にする