11月の下旬、ブルーベリーの収穫があまり良くなかった頃、バックパッカーに出ていたガーリックファームに行ってみる事にした。
ブルーベリーよりも朝は早く私達は5時半にバッパーを出た。
れんた、かなた、ゆーやと一緒に。
彼らは11月の始めに入って来たサーファー3人組で暇さえあれば『サーフィンしてー』が口癖。最初の出会いは3人がバッパーに来て『このバッパー楽しいですか?』とたまたまフロントに居た私に声をかけてくれて、中を案内したのがきっかけだった。それから5日後にバッパーに入って来て、彼らの車で一緒にファームに向う様になり、気づいたら兄弟みたいな関係になっていた。誰が1番上かは分からないが…。3人は、それぞれ性格もキャラクターも違うがよくあった3人組だった。彼らとの思い出話はたくさんあるので、それについてはまたゆっくり書こう。
ファームの持ち主であるMikelという人と待ち合わせて、彼の車が向う先に後ろから着いて行き林の奥を抜けるとそこにはジブリに出てきそうなお家と拾い畑があった。車を降りるとすぐに3匹の犬が私達を迎えてくれた。
Mikelは私達にまずはガーリックのピッキングの仕方を教えてくれた。
私はれんたとペアになり、れんたが耕して行く後ろからシャベルで埋まっているガーリックを抜いていく作業をした。ブルーベリーとは全く違う体の動きで思っていた以上に体力が必要な仕事だった。

ボスのMaikelは誰よりも動いていた。ブルーベリーファームで絶対に見られないボスが働く姿。ただ指示するだけではなくて自分も人一倍働く。そんな彼の姿を見て私も頑張ろうという気持ちがさらに高まった。歩合せいではないがやれるだけやろうと思った。彼がとてもかっこ良く見えた。お昼になるとMikelは休憩しようといい飲み物を出してくれた。お腹が空いていた私達に気づいたのか、彼のお母さんが奥から出て来て彼女が作った手作りのスープとトーストを出してくれた。スープにはこれを入れると美味しいよといい、畑で取れたガーリックの花をスープに入れて食べた。

花から出るほんのりガーリックの風味はスープのアクセントになりとても美味しかった。私は3杯もおかわりをした。午後には取れたガーリックを紐でくくり干す作業をした。時間はあっという間にすぎ仕事が終わった。
Mikelは明日も来てくれるか?と私達に聞いた。もし仕事がなく行けたら行くねといいバッパーへと帰った。その日の日当は120ドルだった。私はもらったお金をポケットに入れて帰った。
バッパーに着くと入れたはずのお金はなくなっていた…
社車内に戻り何度も探したがお金は出てこなかった。すごくショックだったが、私はこの様な事は何度も経験してきたからかまたやっちゃったなぁ。
という感じだった。いつもお金を大事にしないのが私の悪いクセだ。
次の日はブルーベリーの仕事があったので私はブルーベリーの仕事にいった。仕事が終わると昨日、お世話になったMikelがバッパーに来ていた。
私以外の3人はガーリックの仕事に行ったので、来たお詫びにビールを持って来てくれていた。私に気づいたMikelは声をかけてくれ昨日はありがとう。そういえば昨日のお金どこかに落としちゃったんだって?見つかった?と聞かれ、私が見つからなかったんだというと彼はこれをあげるといって$50を私にくれた。私はこんなお金もらえないよと断ると彼は、『何言ってるんだ。ゆりは昨日、一生懸命働いてくれたんだからタダ働きなんておかしいだろ?』といってくれた、わたしはありがとうといってお金をもらった。どこまでも優しい愛のある人だった。
また3週間後にブルーベリーが休みになり私達は3日間またガーリックファームにいった。いつも時間と個数に追われていたブルーベリーとは違って私にとってリラックスできる仕事だった。その日はカッティングと仕分けの作業だった。
