2012 

  今でも、はっきり、くっきりと鮮明に覚えている。

二月の真冬。高田は目の前が真っ白にホワイトアウトする程、天候は荒れ、猛吹雪に覆われていた。

鼻の奥を、ツンっ、と突き刺す程の寒さだった。


その夜。

僕は初めて地元のライブハウスへ

ライブを観に行った。




開場まであと1時間。



急ぐ様に私と兄は身支度を始めた。

 

  余りの寒さに、私(当時高校1年)は、

渋々、何枚もの重ね着をし、時間を掛けてセットした髪の上からぐしゃりと潰す様に、深く分厚いグレーのニット帽を被り、兄が待つ、母の軽自動車の助手席へと乗り込んだ。


暖房 「ファーーーー」


「さんむっ!!!」



まるで、双子の様に僕と兄は声を合わせてぼやいた。


暖房「ファーーーーーー」


私「ホント、、、さんむい…てか、雪ひどくね? 前見えるの?高田まで行けんの?」


暖房「ファーーーーー」


兄「大丈夫! 事故らんから。」


暖房「ゴォーーーー」


そう言って兄は、寒さで身体をぷるぷると震わせながら、アクセルを踏んだ。


車の暖房の埃っぽく生暖かい風は、尚更に足を止めさせた。


当時、何故兄はあんなにも、自分の〝drive technic〟に自信があったのか、

今思えば、あの日あの大荒れの天気で、若造二人が何故無事に帰宅出来たのか謎のままである。


  車はガタガタとゆっくり、雪道を進み、倍以上の時間を掛け、開場時間ギリギリで、到着した。


  着いた頃には兄も車も酷く疲れた顔をしている様にも見えた。

その一方で私は、初めて見る〝地元のライブハウス〟に興奮をし、鼻息は荒くなり、寒さも相まって、とある機関車童話の様に白い煙を噴射していたかも知れない。


ライブハウスの入り口の真っ白なガラス扉は重く雪を被って、開けづらくなり、より一層緊張していた私を試している様にも見えた。



  ガラス扉の向こう側。


今夜のイベントで内容あろう白と黒の看板が、

どっしりと僕を待っていた。






日記です。気儘に更新します。どうぞ宜しくお願い致します。

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