嘘とか嫌な自分を隠す時みたいに

治りかけのニキビをファンデーションで隠して

鏡の前で彼に会うための顔をつくる

丁寧にビューラーをして

アイラインで目を大きく見せる

最後に彼の好きな真っ赤な口紅を塗ればおわりだ


会うのは2週間ぶり

「久しぶりだね」

なんでもないことのように言ってみた


最近彼は仕事に夢中で

どうやら私に興味がないらしい

「仕事と私どっちが大事なの?」なんて

ドラマで嫌な女が言いそうな台詞が頭をよぎる


真っ赤なワインを飲むと

酔いに任せて本音がこぼれそうになる

こぼしてしまえば赤いシミは

取れなくなってしまうと知っているから

丁寧に言葉を選ぶ


こんなはずじゃなかった

最初はなんでも言えてたのに


甘えるのが下手になって

嘘が上手くなったのは

赤い口紅が似合うようになったからかな


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